1.顧問弁護士とは?
顧問弁護士とは何者でしょうか。
当然ながら、「顧問」である「弁護士」のことですが、「顧問」とは、「諮問に応じて意見を述べること。また、その職にいる人。」(『広辞苑』第六版)とされています。
つまり、顧問弁護士は、「クライアントからの相談に応じて意見を述べる弁護士」といえます。
もっとも、それは一昔前の、弁護士が不足していた時代の話かもしれません。弁護士が少なかったときは、「困ったときに相談できる弁護士を探すのが一苦労」という状況でした。そのため、企業にとっては「弁護士を確保する」ことが先決になります。確保することを考えたときには、顧問弁護士という形は合理的だったといえます。
一方、近年は弁護士が増員され、以前のように弁護士を探すのが一苦労という状況ではなくなってきました。(皆様が今ご覧になっているように)弁護士のウェブサイト・ブログを見ることもでき、弁護士を選びやすくなりました。弁護士へのアクセスはかなり改善されました。「困ったときに相談できる弁護士は、それなりに探せる」という状況です。
2.企業に求められる弁護士
そこで、企業側としては「費用対効果も考慮して」「使える弁護士を確保する」ことが出来るようになってきました。
では「使える弁護士」とはどんな弁護士のことでしょうか?弁護士の数ほど答えがあるかもしれませんが、私は、顧問弁護士として選ばれる「使える弁護士」というのは、クライアント企業に成長をもたらす存在と考えています。
礼節を弁えることや連絡がしっかり取れることといった「当たり前のことを当たり前にやる」こと、法律の専門家として、法的な解決へ導くことは当然です。これに加えた付加価値、例えば、リスクマネジメントの観点からの助言などが出来るのが、顧問弁護士に求められるスキルではないでしょうか。このようなスキルを備えた弁護士が、企業にとっても、顧問弁護士として契約するに値する弁護士ではないかと思います。