1.はじめに
前回、弁護士の仕事は「安心」と「成長」のためのものというお話をしました。
私は、ご相談にいらっしゃった方には、まず「安心」していただくことが重要だと考えています。
ご相談にいらっしゃる方は、不安を抱えていらっしゃいます。悩み事があり、それが気掛かりで落ち着かないこともあるでしょう。
そういったご相談者様に弁護士は何ができるでしょうか。
2.傾聴、そして「次にどうするか」
まずは、不安に感じていらしゃることをお話しください。
上手く話せなくても大丈夫です。率直なお考えをお話しくださるのが一番です。私も積極的に質問をしたりしながら、お話を伺います。
何が不安の原因なのか、不安の正体を考え、共有しましょう。
不安は、共有できると和らぐことが多いのです。
ただ、これはスタートであり、ゴールではありません。解決へ向けた道筋が必要です。
そこで、問題の共有ができたら、法的な処方箋やそれ以外の方策の有無をお伝えします。(法的助言)
そして「ではどうするか」を、共に考えていきましょう。
3.「基本」と「柔軟性」
私が法的助言をする際に気をつけていることは、「基本に忠実であること」と「柔軟な思考」の2つです。
「基本に忠実であること」とは、必要な手順を1つ1つ踏んでいくことで、ある意味で自分の経験を過信しないことに繋がります。「柔軟な思考」を意識するのは、様々な可能性を排除しないためです。
こういう言葉を聞いたことがあります。
『優秀な医師というのは、独創的な治療法や手術の腕前がある医師のことではない。常に、どんな患者に対しても、的確に症状を把握し、そこから想定される可能性を1つ1つ潰していく、そういう地道な、地味な作業を怠らずに行える医師のことだ。そういう医師は間違えない。長年の経験に裏打ちされた勘があれば判断も早くなり便利だが、それに頼るようでは医師として危うい。』
弁護士も同じだと思います。
4.見積書の作成
ご依頼を希望される方には、見積書を作成してお渡ししております。
その場でご依頼いただくこともできますが、一度持ち帰り、再度検討いただくことも多いです。
また、いざ依頼しようと思ったときに、聞いていた費用と違う!ということがないようご安心いただきたいとの考えから、見積書の作成を心がけています。
5.不安を過去のものに
ここまできますと、多くの方は、スッキリした感覚を持って頂けていると思います。これが「安心」への一歩です。
もちろん、なかには、法的な帰結に納得できないという方もいらっしゃいます。私も丁寧に説明しますが、やはり納得できない。そうしてお帰りになる方もいらっしゃいます。ですが、それでも、私としては、その方が将来納得あるいは諦められるように、きちんと説明します。それが「安心」に繋がっていくと思うからです。
そして、さらにその一歩先に踏み出すお手伝いがしたい。
その頃には、不安とか安心とか、そういうことが過去のことのように感じられるでしょう。
法律相談は、不安を過去にし、現在(いま)を生きるための第1歩なのです。
お悩みであれば、是非1度、ご相談にお越しください。お気軽にお問い合わせください。
〇まとめ〇
法律相談をすると…
・ 悩みを共有できます。
・ 法的助言がもらえます。
・ 不安が和らぎ、どうすればよいか、見通しが立ちます。