相続– category –
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(1)遺言の種類
法的に有効な遺言を作成するには、民法の定めに従った方式に基づく必要があります。(講学上、方式を要する法律行為ということで、要式行為といいます。) 遺言の方式は、大きく分けて普通方式と特別方式の2種類があります。 普通方式には、自筆証書遺... -
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(2)遺言作成時の3つの視点
どの形式の遺言を作るのか決まったら、次はその内容を検討します。 そのときは、①分け方、②節税、③納税資金の3つの視点から、バランスよく検討する必要があります。 「バランスよく」というのは、この3つは密接に関連するのですが、どれかを最大化しよ... -
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(3)分け方を考える
まず、誰に何を与えるのか考える前に、遺産全体を漏れなく把握することをおすすめします。漏れがあると、全体を考え直さなければならなくなることもあるからです。 遺産となる財産のリストアップ(財産目録の作成)をしましょう。 後々税務上の検討も必... -
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(4)相続税の試算
分け方の候補が出来たら、相続税がどうなりそうか試算してみましょう。 このときは、税理士に依頼するのが無難です。特例を使えるかなど、専門的な判断が必要になります。分け方によって税額がどれくらい変わるのかも合わせてシミュレーションしてみてく... -
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(5)納税資金の手当
相続税がどうなりそうかわかったら、後は納税資金の手当です。 遺産は受け取れたけれども、相続税を支払うだけの流動資産・金融資産を持っていない場合には、対応を考えておかなければ、これまでの作業が絵に描いた餅です。物納も可能ですが、必要な要件... -
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(6)遺言執行者
これまで、遺言の内容についてお話して来ましたが、1つ付け加えないといけないのが、遺言執行者です。 遺言執行者とは、受遺者や相続人らのために、中立的な立場から、遺言の内容を実現する役職のことを言います。 遺言執行者は、遺言で指定されるか、さ... -
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(7)遺留分減殺請求の基本
ここで遺留分について触れておきます。 遺留分とは、遺言によっても侵害することが許されない、推定相続人に保障された取り分のことです。 イメージを持っていただくために誤解を恐れずにいえば、いくら遺言があったとしても、相続人の中に、その遺留分... -
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3.戦略的な生前贈与
遺言と合わせて考えたいのが、生前贈与です。 亡くなるときまで残さなければならない財産もあれば、そうでない財産もあります。であれば、予め渡しておいてしまおう、というのが生前贈与です。 法律的には、きちんとした贈与契約がなされていれば、特別受... -
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1.紛争化せずに合意へ至るには
「争族」にならないためにどうしたらよいか、個人的に感じるところを少し書いてみます。 第一に、風通しがよい、と相続人全員が感じられることが必要です。そのためには、実際に風通しを良くするように、「親子・兄弟だからわかるだろう」をせず、積極的... -
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2.紛争化してしまったら
紛争化してしまったときは、早めに弁護士に相談してください。 当事者だけで話し合ってもよいのですが、その場合も、法律的にはどうなのかを、専門家に確認することは大変有益です。 当事者だけでは思いつかなかった解決策を提案してもらえることもありま... -
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3.遺産分割の基本:段階的進行モデル
さて、今回は、紛争化してしまった遺産分割をする際に参考になる作法をご紹介します。東京家庭裁判所の提唱する段階的進行モデルです。 これは遺産分割の実務に携わるものの基本であり、遺産分割に臨む相続人の方々にも有益なフレームワークです(というと...