どの形式の遺言を作るのか決まったら、次はその内容を検討します。
そのときは、①分け方、②節税、③納税資金の3つの視点から、バランスよく検討する必要があります。
「バランスよく」というのは、この3つは密接に関連するのですが、どれかを最大化しようとすると、どれかが立たないということがあるためです。 分け方を不自然にすると相続税額が上がることがありますし、節税だけを考えると分けた後に別の紛争を生じさせることがあります。納税資金のことを気にする前に節税は検討すべきですが、納税資金の捻出まで考えたときには、分け方を変えるべきときもあります。
分け方を考えるのは、その後の別の紛争を生じさせないようにするのが最低限の目的です。 節税は、分け方に選択肢があるとき、より相続税がかからない分け方を考えることに繋がります。また、遺言による遺贈ではなく、生前贈与を考えることにも繋がります。
納税資金対策は、分け方・節税を考えた結果が、絵に描いた餅にならないように、その実行可能性を問う視点です。 非常に重要なポイントなので 、ぜひ押さえておいてください。
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