【解決事例:相続】調整役として関与し、遺産分割協議成立に至った事例 2

2022年6月14日更新

解決事例のご紹介です。意見調整型遺産分割・相続手続代行のケースです。

【事案概要】

○被相続人
亡くなられたのは、北海道在住の80歳の方でした。
結婚歴がない方で、一人暮らしをされていた方でした。いわゆる「おひとりさま」です。
生前、自治体申立で、地元の社会福祉協議会が成年後見人に就任しており、その社協が財産管理を行なっていました。
○相続人
相続人は、亡くなられた方の甥姪ら5名でした。相続人からみると「いとこ」同士になります。
5名のうち2名(長男筋の方含む)は東京在住、うち3名は北海道在住という状況でした。
(亡くなられました方には、配偶者も子どももおらず、当然両親も他界していました。3人の兄弟姉妹がいらしたのですが、その3人とも既に他界していたので、更にその子らが相続人になります。)

【相談に至る経緯】

被相続人が亡くなれば、後見人は相続人へ財産を引き継がなければなりません。
そのため、後見人であった社協から、相続人へ連絡がありました。
そこには、①被相続人の遺産として預貯金と居住していた戸建(土地・建物)がある、②相続するのであれば代表者を選任してほしい、③相続放棄する場合は手続を取って連絡してほしい、と書かれていました。
相続人としては、遺産があるなら引き継ぎたいが、被相続人のこともほとんど知らず、いとこ同士もあまり知らないうえ、遠方に住んでいるという関係のため、遺産分割協議を進めるのも難しいのではないか、と考えていました。
そこで、インターネットで検索したところ、たまたま当事務所のウェブサイトをみつけ、相談にいらっしゃいました。(みつけたとき、ぴったりのサービスでは?と思われたそうです。)

【受任~初動】

意見調整型遺産分割・相続手続代行のサービス内容を、相続人全員にご提案させて頂き、ご理解を頂けたため、受任いたしました。
相続人調査を行った後、社協から財産を引き継ぎ、遺産調査をしつつ、預貯金の解約払戻、不動産の処理方針の検討を行いました。
不動産の取得希望をお持ちの相続人の方はいらっしゃいませんでしたので、換価分割(売却して売買代金を分配すること)を行うことをご提案し、相続人の皆様のご了解を得られました。

【不動産の処理】

問題はここからでした。
本件の不動産は、北海道のとある都市の住宅地に所在しており、売却も容易ではないかと考えていたのですが、地元の不動産業者3社に問い合わせて動いてもらっても、うまく進みませんでした。
それは、①そもそも地方都市では中古戸建のニーズが少ない(新築で建ててしまう方が主流)、②建物の1階は元店舗のため住居として微妙、③ファミリー向けの戸建にしては土地が中途半端に広いといった要因により、市場性が必ずしも高くないことによります。
そのため、建物を取り壊して更地にしてから、辛抱強く買い手を待つしかないのではというのが、地元の不動産業者の意見でした。
私としては、取壊費用として300万円以上の金額を要するうえ、買い手が現れる保証がないというのが気になっていました。できれば、早めに処分をして相続の手続を完了させることが、依頼者(相続人)の方々の共通した願いでした。
そこで、今度は、私の知っている不動産業者に相談をしました。そうしたところ、意外にも、買い取ってもらえる業者に繋がることができました。これは本当に僥倖でした。

【遺産分割】

不動産の処理ができたことで、最終的な遺産分割協議の成立にこぎ着けることができました。
依頼者の方には、遺産分割までの間、お仕事を休まなくてもよいよう、時間的な拘束や精神的な負担がないように手続を進めるよう務めました。

【さいごに】

このケースは、相続人が従兄弟同士と疎遠であること、不動産の処分が必要であったことの2点において、当事務所での意見調整型遺産分割・相続手続代行サービスの強みを発揮できたケースだと思います。

【解決事例:相続】調整役として関与し、遺産分割協議成立に至った事例

2021年12月13日更新

「意見調整型遺産分割」に関する解決事例を紹介します。

意見調整型遺産分割とは、弁護士が中立的な立場で相続人の方々を仲介することです。それぞれの相続人の意見を調整したり、弁護士の立場から助言したりすることで、全相続人にとって公平で妥当性のある遺産分割協議の成立を目指します。

詳しくは以下のページをご覧ください。
意見調整型遺産分割・相続手続代行とは

では、ご依頼人Xさんの事例をみていきましょう。

【状況】

ご依頼人Xさんの叔母(Aさん)が亡くなりました。Aさんに配偶者と子はいません。法定相続人は、Aさんの兄弟姉妹の子5名です。ご依頼人のXさんから見ると、ほかの4名は従兄弟(いとこ)にあたります。

この5名は、親交が深いわけでありませんでした。交流がない人もいれば、従兄弟の親同士が不仲だったところもあります。相続に関する連絡を取りづらい状態だったため、弁護士へ相談するに至りました。

~ポイント~
・亡くなったのはご依頼人Xさんの叔母(Aさん)
・法定相続人はAさんの兄弟姉妹の子5名
・従兄弟同士の交流は浅く連絡が取りにくい

【弁護士への依頼内容】

弁護士には従兄弟同士の調整役として関与してもらい、適切な内容の遺産分割を実現してほしい、という依頼内容でした
相続遺産は約1億5,000万円あり、相続税が発生する見込みがあるため、相続税に関する手続きもお願いしたいとのこと。ただし費用はなるべく抑えたいという希望がありました。

【経過と結果】

このご依頼に対して、まずは意見調整型遺産分割の形で受任し、以下の流れで相続手続きを進めました。

➀被相続人の準確定申告と相続人調査
➁遺産調査とカンファレンスの実施
➂遺産分割協議の成立
➃相続税の申告

➀被相続人の準確定申告と相続人調査
期限が間近に迫っていた被相続人の準確定申告を行いました。ちなみに準確定申告とは、納税者が死亡した際、本人の代わりに相続人が行う確定申告のことです。
それと平行して相続人調査をし、法定相続人に誤りがないことを確定させました。

➁遺産調査とカンファレンスの実施
続いて遺産調査を行い、遺産目録を作成しました。また、預貯金等については、払戻(換価)をしました。
そしてカンファレンス(協議)を実施し、相続人間での情報共有を行い、分割方法について話し合いました。
その結果、不動産は相続人のうち3名のみが引き継ぎ、その他の2名は金銭のみを取得する方法を取ることになりました。

➂遺産分割協議の成立
本件で最も難航したのが、分配する金銭額の調整です。
弁護士として、「法律的にどうなるか=相続人間の衡平」をベースにしつつ、相続人間で合意可能な水準を慎重に探りました。
相続人の皆様と意見交換を続けた結果、合意できる案を見つけることができ、無事に遺産分割協議を成立させることが出来ました。

➃相続税の申告
最後に、相続税申告も行いました。遺産目録の作成時から、相続税申告を見据えていたので、速やかに申告書を作成でき、無事に期限内に申告を行えました。

【コメント】

意見調整型遺産分割を行う典型的なケースのひとつとして、「おじ・おばが死亡し、いとこ同士が相続人」というものがあります。
これが「典型的」な理由は、法定相続人が複数いるにもかかわらず、その相続人間の関係が希薄で、遺産分割協議を進めることが難しいことが少なくないためです。
本件はまさにそのケースでしたが、いとこの親同士の関係があまりよくなかったという背景のある事案でした。相続人がお互いに連絡することさえ憚られるという状況だったため、相続人の1人であるXさんが当事務所に相談にいらっしゃいました。

受任後の経過・結果は上記のとおりです。結果的に、遺産分割協議を成立させることができました。調整型遺産分割を受任する際、はじめに相続人の皆様に対して、以下のことを十分にご理解いただきます。
「これは意見調整を行うものであり、分割協議の成立に向けた話し合いを行うこと=むやみに紛争化させないようにすること」

そのことが最後に活きて、相続人の方々の「互譲」が生まれたと感じるケースでした。また、本件では、準確定申告および相続税申告の依頼も受けました。当事務所は相続に関する手続をワンストップで受任し、工数を削減できるため、総額料金を抑えることができます(※税務申告における弁護士案件割引)。
「費用をなるべく抑えたい」という当初の希望どおり、相続人の皆様の負担も少なくすることができ、ご満足いただけました。同種のケースでお悩みの方は少なくないと思われますので、参考にご紹介いたします。

【解決事例:共有物分割】自己が居住していない共有不動産(戸建)の共有持分を、居住する他の共有者に買い取らせ、相当額の価額賠償金の支払を受け、解決に至った事例

2021年2月26日更新

共有物分割に関する解決事例の紹介です。

【依頼内容】
依頼人Xさんは、数年前に夫のYさんと離婚をしました。その際、夫婦共有名義の自宅戸建は、事情があり、名義も住宅ローン(ペアローン)も残したまま、離婚をしました。
離婚から年数も経ち、Xさんは、過去とYさんとの関係を清算するため、この不動産の共有関係の解消を求めましたが、Yさんは様々な言い分を主張して話し合いにならなかったため、当事務所へ相談に来所されました。

【経過と結果】
Xさんからご依頼いただき、Yさんとの協議は困難であることが予想されたため、速やかに調停を申し立てました。
調停では、Yさんも法的に明らかに理由のない主張はせず、YさんがXさんの共有持分を買い取る方法(いわゆる全面的価額賠償)により、共有関係を解消することができました。Xさんは適切な価額での賠償金を得ることができました。
調停条項を工夫したことで、住宅ローンの清算も行え、無事、Xさんは、Yさんとの関係を完全に解消することができました。

【コメント】
共有関係は、よほど特殊なケースでない限り、解消することが可能です。そのため、協議での解決が難しい場合は、早めに調停や訴訟を申し立てることが肝要です。
本件でも、調停移行後は、スムーズに事を運ぶことができ、コロナ禍の影響による中断を挟みながらも、受任から1年ほどで解決に至ることができました。

【解決事例:相続】侵害された遺留分に対する価格弁償として相当額を受け取り解決に至った事例

2021年2月10日更新

遺留分侵害額請求に関する解決事例の紹介です。
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※遺留分減殺請求権(遺留分侵害額請求権)とは
被相続人が特定の相続人にだけ遺言で遺産を譲るなど、不平等な生前贈与・遺言がされた場合に、他の法定相続人が、法律上認められた一定の財産額(遺留分)の支払いを請求できる権利です。

遺留分侵害額請求


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【依頼内容】
Xさんは、遺言で不平等に多くの遺贈を受けたYさん(兄)に、話し合いの機会を求めました。しかし、Yさんはそれを無視し、全く話し合いに応じてくれませんでした。そこで、遺留分侵害額請求をしようと、当事務所に相談に来られました。
Xさんから以下のご相談をうけました。
①遺産の詳細が不明。
②自分の遺留分がどのくらいになるのかわからない。
③Yさんは土地と建物の移転登記手続きを済ませてしまったが、問題はないか。

【経過と結果】
土地・家屋の価格と預貯金の総額を調査し、遺産の詳細を確定させました。
それを元に、遺留分侵害額請求額がいくらなのか、確定させました。
不動産の所有権移転登記手続が完了していても、遺留分侵害額請求は問題なく行えます。
そこで、まずは、Yさんへ、内容証明郵便を送付して支払いを求めましたが、これも無視されました。
次に、速やかに、遺留分侵害額請求調停を申し立てました。すると、Yさんも調停期日に出席し、調停委員からの説得があり、当方の請求する遺留分満額の支払いを認め、無事調停が成立しました。

【コメント】
Xさんは実の兄と裁判はしたくないと大変悩まれていました。しかし、最終的には、全て無視を決め込む態度が変わらないのをみて、決心されました。
十分な客観的資料を収集できたため、新型コロナウイルス感染拡大の影響もありましたが、相談から調停成立まで約10ヶ月と、迅速な解決に至ることができた事例ですのでご紹介いたします。

【解決事例:遺産分割】遺産分割調停にて、相手方に特別受益を認めさせ、それを前提に換価分割を行い、円満解決に至った事例

2021年1月10日更新

【依頼内容】
弟さんとの遺産分割協議が暗礁に乗り上げてしまった。

 
被相続人は遠方に住んでおり、土地と居住用建物、賃貸用建物(併せて8000万)を有していた。(その他に預金と生命保険が少々あった。)自分で取引履歴を取り寄せたところ、弟には被相続人からの3000万円の生前贈与があることがわかった。
そのため、自分が不動産を取得しようと思ったのだが、弟はあくまで法定相続分での分割、なおかつ代償金を払ってでも不動産を取得したいという。これ以上話しても埒が明かないので、ご相談に来ていただいた。

【解決方法】
すぐさま遺産分割調停を申し立てた。分割方法については、打ち合わせを重ねてご自身の要望を整理し、換価分割(不動産を売却して、売却益を分ける方法)とすることを提案。

 
弟さんも、調停委員を通じて、特別受益の証拠を示し、その法的な意味を説明してもらったところ、それを認め、換価分割にも応じることになった。
売却にあたっては、ご依頼者様に様々に動いて頂き、またタイミングもよく、相応の値段で売却することができた。
売却代金等の管理は私が行い、合意しておいた計算式に基づいて分配し(この設例ではご依頼者様:5500万円、弟さん:2500万円)、最後の期日で遺産分割が完了したことを確認して、無事終了した。
兄弟で協力して換価が出来たことで、互いへの不信感も拭え、仲も改善し、縁を切るようなことにはならなかった。

【解決事例:不動産】借地権及びその上にある共有名義の建物を事前の見通しの範囲内の金額で買取り、和解成立から1年の猶予内に退去する旨で解決に至った事例

更新

 不動産の共有物分割に関する解決事例の紹介です。

【依頼内容】
 ご依頼人Xさんのご実家の土地を購入したが、借地権とその上にある相手方Yさんとの共有名義の建物(1階にXさん、2階にYさんが居住することを合意している)について、以下の不安があった。
 ①Yさんは建物の買取りを了承しているが、金額が不当に高くならないか。
 ②買取った後も使用賃借契約を定めた調停証書がある為、Yさんが居住し続けられてしまうのではないか。
 ③Yさんとの関係が非常に悪化している状態で、うまく話合いが進められるのか。

【経過と結果】
買取価格に関して:
 適正な価格については、不動産業者の意見などを双方提出し、互いの平均額を取ることで合意。

居住の実態に関して:
 Xさんは建物を実際に使用しており、建物に関する税金等の支払をしている事から必要性は高いことは明らか。
 Yさんは郵便物を確認する程度で居住はしていないとの事。
 それを証明するために内容証明を送付したところ、郵便物が他県に転送されている事がわかった。Yさんの生活の拠点は他県にあり建物を使用する必要性がない。

【コメント】
 共有物分割は、必ず解決策があります。
 今回は、Xさんが居住していてYさんが居住していないことから、Xさんが建物の価格を支払いできることが証明できれば買取が可能になるケースでした。
 問題は、Yさんの使用貸借を認めた調停調書の存在でしたが、居住していない事実を立証できたため、使用貸借権が活きず、共有物分割のみで争うことが出来ました。
 最終的には、当初の見通しの範囲内の買取額で和解ができ、新型コロナの影響があったにも関わらず、1年ほどで解決に至ることができました。

【解決事例:離婚】依頼から1ヶ月で、財産分与・養育費・扶養料を得る内容の離婚が成立し、解決に至った事例

更新

離婚案件の解決事例のご紹介です。

【依頼内容】
 依頼者のXさんは、夫Yが子を残したまま家出をしていまい、一方的に離婚を求められました。
 Xさんは、当事者同士での話し合いは難しいと考えました。
 Xさんとしては、①離婚はやむを得ないが、②法律上認められる範囲で財産分与と養育費の獲得を第一にしつつ、③なるべく早期の解決をご希望されていました。

【経過と結果】
3月:相手方との交渉
 弁護士が夫Yと面談して、夫Yの考えをヒアリングしました。
 夫Yも早期の解決を希望している節があったため、婚姻費用は離婚が成立するときまで支払う必要があること、離婚に際して一般的に決定すべき事項、もし話し合いがまとまらなかったときの流れなどを説明し、早期解決への理解を得られるよう努めました。
 そのうえで、早期解決に必要なものとして、Xさんの満足する金銭面の条件(①相当額の財産分与、②相当額の養育費、③Xさんが就職できるまでの間の扶養料)を提示し、夫Yから同意を得ることに成功しました。

4月:離婚協議書作成
 合意した内容で離婚協議書を作成し、夫Yから、実際に支払いが開始されました。

5月:公正証書作成
 養育費未払いに備えて、公正証書を作成しました。

【コメント】
 夫Yを説得し、法律上相当額の財産分与・十分な養育費に加えて扶養料を獲得しつつ、早期の解決を実現することができ、Xさんにもご満足頂くことができました。

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